
稀にお客様から「VACUUMERは血を抜くんですか?」というお問い合わせをいただきます。
答えは「でません」です。
VACUUMERは、カッピングのアプローチと同じく、皮膚や筋肉を吸引するのみで、血は出ません。
※メイン画像は瀉血により血が噴き出している様子なので、モザイク処理しています。
●ネット上の間違った情報

このような誤解が起きるのには原因があります。
インターネットで「カッピング」を画像検索すると、
たまにガラスのカップの中に血が吸引されて溜まっている画像を見かけることがあります。
これが原因です。
これは「刺絡」という中国の鍼の施術であり、カッピングとは違います。
広義では「瀉血」といわれ、現在は医師以外でこれを行うことは法律で禁止されています。
瀉血とは、血を抜くことで体内の病原菌などを外へ排出するという医療行為。
大昔に流行った施術であり、現在の医療の現場では、一部の症状に対してのみしか行われていません。
ヒルに血を吸わせる施術も瀉血にあたります。
つまり「カッピング=流血」は間違った認識なのです。
また日本国内において、瀉血は医師のみ実施できる治療行為です。
民間のマッサージ屋や鍼灸治療院などが実施して良いものではないのでご注意ください。
●嘘か本当か分からない面白い説

実は瀉血は、大昔にヨーロッパの医療で流行った歴史を持ちます。
とはいえ医学的根拠も薄いままで、事故も多かったことから1162年にローマ法王が瀉血を禁止しました。
すると、医師の代わりに床屋が瀉血用のツールナイフを開発して瀉血を引き継ぎました(禁止されたとはいえまだ需要はあったのでしょう)。
実は現代の床屋の看板であるサインポールの「赤・青・白の縞模様」は、
もともと「赤・白の縞模様」であり、赤は血、白は止血帯を表していたのだそう。
ポール自体の長細い形状は、瀉血の時に用いた血の流れを良くするために患者に握らせた棒を表しているといいます。
しかしあくまで「説」であり、憶測の域のお話です。
でも。もし本当だったら面白い話ですね。
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